脳梗塞のリハビリに欠かせない豆知識
2016/08/30
柏市松葉町の脳梗塞後遺症のリハビリに特化した整体院【のぞみ整体院】の氏原です。
今回は脳梗塞後遺症後のリハビリに欠かせない豆知識についてです。
大きなテーマは脳梗塞ってなんだ!?という基礎的な内容からお話ししていきます。
脳梗塞ってどんな病気なの?
脳の病気の多くは、基本的に脳の血管が破れたり詰まったりといった障害が起こり、脳の機能の一部が壊れてしまうことによって発症します。そのため、脳梗塞を含めたさまざまな脳疾患を、広い範囲で 「脳血管疾患(障害)」と呼んでいます。
脳梗塞の「梗塞」 とは、「ものが詰まり流れが通じなくなる」という意味。脳梗塞においては血栓と呼ばれる血の固まりが血管をふさいでしまい、そこから先へ血液が流れなくなってしまうのです。すると詰まってしまった先の細胞や組織は、酸素や栄養を運んでもらえず、壊死(部分的に死んでしまうこと)してしまいます。当然脳は大きなダメージを受けることになります。脳梗塞は突然発症し、数分から数時間で急速に症状が進みます。
脳梗塞は元プロ野球監督の長嶋茂雄さんや、タレントの磯野貴理子さんが発症した事でよく知られていると思います。脳梗塞は脳卒中の1つです。脳卒中は日本人の死亡原因の第3位で、年間25万人以上の人が発症していると言われています。そのうちの60%以上が脳梗塞で、発症する人が脳卒中の中で一番多いのです。
なんで脳梗塞が起こるの?
脳梗塞が起こるのには様々な原因があります。
脳血管が詰まる原因には、以下の3種類(機序分類)があります。
・血栓性
動脈硬化の病変によって血管の内壁が狭くなり、最終的には血栓(血のかたまり)によって閉塞するもの。症状は緩やかに進行することが多く、自覚症状に乏しいのが特徴。
人によっては一時的に麻痺・言語障害が発生し、その後改善する一過性脳虚血発作が見られるケースもあります。
・塞栓性
血栓が血管を閉塞させ、血流を止めてしまうものです。心房細動(心臓の不整脈)を持つ人は心臓内の血液が淀んで血栓ができやすいため、閉塞性の脳梗塞が起きやすいとされています。
症状は突発的に起きることが多く、太い脳血管が詰まって重症になるケースも多々見られます。
・血行力学性
脳の主幹動脈に狭窄・閉塞があり、血流が悪くなっているときに起こるもの。
このとき、急な血圧低下・脱水症状・貧血などが起こると血流が急激に減少し、脳梗塞に陥ることがあります。
脳梗塞にならないためには!?
日常生活で危険因子を減らす心掛けを
脳梗塞を引きおこす危険因子としては「高血圧」「糖尿病」「高脂血症」「喫煙」「飲酒」「肥満」「ストレス」などがあります。退院した後も、危険因子に対する治療を行うなど、日常生活でこれらを減らすことをできる限り心掛けてください。これまでの生活習慣を見直すことは、脳梗塞の再発を予防する上でとても大切なことです。
血栓をできにくくする薬を医師の指示どおりに服用してください
血栓をできにくくする薬は、“ねばねば”した血液を“さらさら”に戻すような効果がありますので、これらを正しく服用することは、脳梗塞の再発を予防する上でもっとも大切です。
- 脳血栓症の治療薬(いずれも錠剤)
- 抗血小板薬(動脈内に血小板の固まりができるのを抑える薬)
- 脳塞栓症の治療薬(錠剤)
- 抗凝固薬(心臓や静脈内に血液の固まりができるのを抑える薬)
医者から処方された薬は自己判断でやめたり、減らしたりしないようにしてください!!
水分の補給も忘れずに
夏場など汗をかいて体の水分が少なくなると、血液が”ねばねば”になって流れが悪くなり、血栓ができやすくなって脳梗塞の引き金になることも少なくありません。たくさん汗をかいた時やお風呂上がりなどには常に十分な水分を補給することを心掛けてください。
脳梗塞は早い発見が重要!!
脳血管障害(疾患)全般にそうですが、脳梗塞においても突然発症し、数分から数時間で急速に症状が進みます。
血管が詰まった箇所の脳が機能的に壊死(えし)しますが、その後は病状が安定し、さらに拡がるといったことはほとんどありません。
しかし脳梗塞となってしまった部分については、すでに脳細胞が死んでいるために、再び回復させることは困難です。
脳梗塞の前兆としては患者2~3人に1人の割合で、以下のような症状があらわれます。
- 手足に力が入らない
- 重いめまいがする
- いつになく激しい頭痛がする
- 明らかに普通ではない感じの頭痛が、突然起こった
- 手足やからだの半身が、突然しびれた
- ろれつが回らない、言葉が一瞬でてこなくなる
- 片側の視界が、一時的に真っ暗になる
- 物が二重に見える
これらは程度の差こそあるものの、一般にどのタイプの脳梗塞でも見られる前兆です。
アメリカで使われている脳梗塞のチェック方法FAST法
・FASTのFはFACE(顔)
顔の片方が下がっているような状態があった時には脳卒中の疑いがあります。顔の片側だけが下がると、下がった方の口から食べ物もこぼしたり、まぶたが下がったような印象を受けます。
本人に「口角を上げてみて」と言ってお願いしても明らかに両方上がっていない場合には医療機関の受診が先決です。
・FASTのAはARM(腕)
脳卒中を起こしてしまうと片腕に力が入らない状態になり、両腕を上げた状態をキープすることができません。私たちは腕を動かす動作を無意識的に行っているつもりですが、体の筋肉を使うためには脳からの指令がないと行えない仕組みになっています。
・FASTのSはSPEECH(言葉)
脳の中でも左半分に障害が起きてしまった時には、話すことが容易に行えなくなります。
呂律が回っていないような話し方を確認した場合には、医療機関へ足を運ぶ事が重要です。診断や治療が遅くなるほど、後遺症は大きく残ってしまうからです。
・最後はFASTのTはTIME(時間)
脳梗塞を発症した時間を医療機関に伝えることも大切です。
脳梗塞の発症時間によって治療方法が大きく異なることがあるからです。大切な家族や友人・知人に気になる症状があった時には、相手に恐怖を与えないように今すぐ病院にいくことを勧めてください。
以上簡単ですが脳梗塞についてまとめてみました。
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