脳梗塞後遺症【以外と知られていない高次脳機能障害】
脳梗塞後の麻痺とは別の後遺症【高次脳機能障害】
柏市の脳卒中(脳梗塞・脳出血)後の継続したリハビリ専門整体【のぞみ整体院】の氏原です。
脳卒中(脳梗塞・脳出血)後の後遺症といえば「麻痺」ってイメージが強いですよね?
でも、麻痺以外にかなりの確率で出てくる障害が【高次脳機能障害】です。
- 忘れっぽくなった
- 集中できない
- 性格が変わった
- 左側が見えない
- 感情を抑制できない
などなど片麻痺がなくてもこの「高次脳機能障害」の影響で日常生活を送ることが難しくなっている人が多くいるのです。
私も回復期リハビリテーション病院に勤務していましたが、脳梗塞後の高次脳機能障害に対するご家族の理解を得ることが難しかったです。やはり見た目は「正常」なのでご家族の方も「障害があります」と言われても戸惑ってしまうことが多いんです。
そんな脳梗塞後の高次脳機能障害にお悩みの方やそのご家族の役に立つ情報を発信していきます!!
高次脳機能ってなんだ??
私たちの脳は、果てしないくらいのネットワークが張り巡らされていて、未だに解明できていないくらいの複雑な能力を持っています。
コップをつかんだり、綱渡りをしたり、縄跳びを上手に飛んだりするだけではなく、テレビを見て笑ったり、言葉を使って相手とコミュニケーションをしたり、昨日の出来事を覚えたりするような複雑なことまで脳が関与しているのです。
このような多彩な脳の働きの中で、他の動物達とは違う人間らしい脳の働きを総称して「高次脳機能」と呼びます。人間特有の機能であり、分かりやすく表現するならば、「心」をつかさどる脳機能とも言えます。
この機能が障害されるということは、日常生活はなんとかなるかもしれませんが、社会で生きるためには大きな障壁となろうるのです。
高次脳機能障害ってどんな病気?
高次脳機能障害は、脳卒中や頭部外傷といった後天的な脳の疾患や損傷により、認知機能に障害が起きるものと考えられています。
そして、認知機能の障害により、普段の生活や社会的な生活への適応が難しくなってしまうことも、高次脳機能障害の定義に含まれるようです。因みに認知機能とは、言語、記憶、思考、空間認知、注意、情緒といった脳の働きを指すそうです。
一説によれば、高次脳機能障害を発症する原因として、最も多いのが脳梗塞や脳出血、くも膜下出血といった脳卒中で、比率で言うと8割程度と見られているようです。その他、1割程度が交通事故などによる頭部外傷、残る1割はそれ以外のものとされています。
損傷部位によって高次脳機能障害の症状が変わる
高次脳機能障害では、障害が起きた部位によって様々な症状が報告されているようです。多くの場合、左脳は言語や数字に関する働きや、分析といった働きを担っているとされ、右脳は空間認識などを担っていると考えられています。
そのため、左脳に障害が起きると、読み書きや会話、書くといった言語を用いる行動ができなくなってしまう、普段何気なくしていた動作のやり方がわからなくなってしまうなどの症状が見られることがあるようです。
一方、右脳に障害が生じた場合、体の左側にあるものを認識できない、よく知っている場所なのに道に迷ってしまう、といった症状が見られるようです。高次脳機能障害に見られる症状はそれだけでなく、右脳か左脳かの違いに限らず、損傷を負った部位によって実に様々な症状が報告されています。
高次脳機能障害の診断基準
高次脳機能障害情報支援センター より引用
高次脳機能障害」という用語は、学術用語としては、脳損傷に起因する認知障害全般を指し、 この中にはいわゆる巣症状としての失語・失行・失認のほか記憶障害、注意障害、遂行機能障害、社会的行動障害などが含まれる。
一方、平成13年度に開始された高次脳機能障害支援モデル事業において集積された脳損傷者のデータを慎重に分析した結果、 記憶障害、注意障害、遂行機能障害、社会的行動障害などの認知障害を主たる要因として、日常生活及び社会生活への適応に困難を有する一群が存在し、 これらについては診断、リハビリテーション、生活支援等の手法が確立しておらず早急な検討が必要なことが明らかとなった。
そこでこれらの者への支援対策を推進する観点から、行政的に、この一群が示す認知障害を「高次脳機能障害」と呼び、 この障害を有する者を「高次脳機能障害者」と呼ぶことが適当である。その診断基準を以下に定める。
診断基準
I.主要症状等
- 脳の器質的病変の原因となる事故による受傷や疾病の発症の事実が確認されている。
- 現在、日常生活または社会生活に制約があり、その主たる原因が記憶障害、注意障害、遂行機能障害、社会的行動障害などの認知障害である。
II.検査所見
MRI、CT、脳波などにより認知障害の原因と考えられる脳の器質的病変の存在が確認されているか、あるいは診断書により脳の器質的病変が存在したと確認できる。
III.除外項目
- 脳の器質的病変に基づく認知障害のうち、身体障害として認定可能である症状を有するが上記主要症状(I-2)を欠く者は除外する。
- 診断にあたり、受傷または発症以前から有する症状と検査所見は除外する。
- 先天性疾患、周産期における脳損傷、発達障害、進行性疾患を原因とする者は除外する。
IV.診断
- I〜IIIをすべて満たした場合に高次脳機能障害と診断する。
- 高次脳機能障害の診断は脳の器質的病変の原因となった外傷や疾病の急性期症状を脱した後において行う。
- 神経心理学的検査の所見を参考にすることができる。
なお、診断基準のIとIIIを満たす一方で、IIの検査所見で脳の器質的病変の存在を明らかにできない症例については、慎重な評価により高次脳機能障害者として診断されることがあり得る。
また、この診断基準については、今後の医学・医療の発展を踏まえ、適時、見直しを行うことが適当である。
高次脳機能の代表的な症状として
- 記憶障害
- 注意障害
- 遂行機能障害
- 社会的行動障害
などが挙げられます。
シリーズ化して症状別に細くリハビリの内容を含めた高次脳機能障害に関して今後お話していきますね。
追伸
のぞみ整体院は、柏市周辺で脳卒中(脳梗塞・脳出血)でリハビリテーション病院でのリハビリを終えてた方を対象にした、「継続したリハビリテーションのお手伝いをする」場所を提供しています。
私がリハビリテーション病院で勤務時代、
「もっと良くなりたい。なる気がするのに帰ったらもうダメね・・」
「帰った後にしっかりリハビリできるとこないの?」
退院間近の患者様がよくこんなことを口にしていました。
退院後のリハビリを提供できる場所はあります。
訪問リハビリテーション・外来リハビリテーション・デイケア・デイサービス
などなど・・
でもあくまでも「維持期のリハビリテーション」という考えです。
脳梗塞・脳出血後の発症から時間が経った身体の機能をさらに引き出すことは困難です・・
さらに、現在は医療保険での維持期のリハビリが縮小されつつあるため「外来リハビリテーション」を頼りにしていた方々も、「来月で卒業です」なんて言われて目標達成できていない段階で終了してしてしまう方も多いのではないでしょうか??
本当に脳梗塞・脳出血後の方が「もっと身体をよくしたい!!」という声に応えれる場所が極端に少ないのが今の現状です。
これをどうにかしたい。1人でも多くのクライアント様のお役に立ちたい。そんな思いで「のぞみ整体院」を営業しています。
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